第32回大伴家持大賞入賞作品(児童生徒)

テーマ「声」

<大賞>
閉館の七時のチャイムに声ひそめ深海図鑑にラブカは還る

井上 凛衣(鳥取県立米子東高等学校3年)

<入選>
仕事から帰った母のただいまのまを伸ばす声だれより長い

塒 夕祈愛(大山町立名和小学校6年)

またねって君の声だけ残る道振り向けなくて靴ひもを結ぶ

糸川 陽菜(米子北高等学校3年)

△五五角十分考慮で決勝戦心の声が<どうだ>と叫ぶ

笹尾 岳広(智頭町立智頭中学校2年)

<佳作>
名を呼べば尾が切る風も声だった空の器に朝日だけ満つ

片岡  洵(横須賀学院中学校3年)

西日から声が聴こえる気がしてるまだもうちょっと今日をしようよ

西村 真穂(神奈川県立光陵高等学校2年)

甲子園応援の声出し疲れついつい見てるビールの売り子

佐野 碧飛(鳥取市立中ノ郷中学校2年)

夕焼けが照らす無人の教室で黒板消しが吸い込んだ声

岡 奈央(日本大学第二高等学校3年)

夕暮れに制服のまま弾む声テトラポットにローファーの音

安堵 愛美(湯梨浜学園高等学校1年)

塾帰り暗い夜道で一人きり小さな声で歌うひととき

N.M.(大阪府小学6年生) ※ご本人の希望でお名前をイニシャル表記にしております

姉の字の残るテキストひらく夜声までめくる模試前夜

平野 愛衣(鳥取大学附属中学校2年)

夏祭り声が聞こえるおじさんのおつりをかぞえ百万円だ

中河 暖真(鳥取市立国府中学校1年)

風走り木々のざわめき響く声土の香りに夕立近し

福島幸之介(さいたま市立大宮南中学校2年)

届かない声があること水筒の底のピンクが剥げかけている

森岡 千尋(神奈川県立光陵高等学校3年)

<家持賞>

鳥取市立宮ノ下小学校

鳥取市立国府中学校

茨城県常総学院高等学校