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受賞作品 感想文部門


  入選
『かぜのでんわ』を読んで

吉田楓花さん
琴浦町立赤碕小学校2年


「かぜのでんわ」(金の星社)


 わたしはこの本を読んだ後に、思いがつたわることのうれしい気もちと、いなくなった人はもうかえって来ないんだなというかなしい気もちになりました。

 これは、山の上にある、線のつながっていない、いつもピカピカにみがかれている、一だいの電話の話です。その電話をつかって、会えなくなった人に自分の思いをつたえると、かならず思いがとどくと言われています。

 どのどうぶつたちも、いなくなった家ぞくにむけて、かえって来てほしいという思いや、ありがとうをつたえに来ました。でも、ねこだけはかみさまに、

「人はなぜしんでしまうのですか?なぜ生まれて来たのですか?」

と、たずねたので、つながっていないはずの電話がリーンリーンとなった時は、かみさまからのへんじなのかなと思っていました。

 でもそれは、今まで電話をかけたたくさんの人たちの思いがとどいたしるしでした。きらきらとかがやく星たちが、

「これからは天国で見まもっているよ」

と、言っているように思いました。

 わたしは、家ぞくや友だちがいなくなることを考えるとなみだが出ます。楽しかったことやこまっていることを家ぞくに聞いてもらえないたぬきたちは、毎日とてもさみしい気もちだと思います。だから、大切な人とすごすというのはしあわせなことだと思います。

 わたしが、かぜのでんわをつかって話をしたいのは、おじいちゃんです。わたしのお母さんがまだ赤ちゃんの時になくなってしまったそうなので、わたしも会ったことがありません。その話をしていた時に、お母さんが、「一回だけでいいから話がしてみたいな」と言っていたのをおぼえています。

 だからわたしとお母さんで、かぜのでんわをつかって、

「みんなのことを見まもっていますか?」

と聞いてみたいです。


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主   催 鳥取県学校図書館協議会、新日本海新聞社
特別協賛 鳥取支社
協   賛 鳥取県教科図書販売株式会社、鳥取県書店商業組合、鳥取県教育文化振興会、あすなろ書房、金の星社、くもん出版、汐文社、農山漁村文化協会、ポプラ社、光村教育図書

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