わたしは『ポットくんとわたげちゃん』をこたつで読みはじめました。とてもさむい日なのに、黄色いたんぽぽの花と、青い空にとぶわたげちゃんの絵を見ていたら、春のようなあたたかい気もちになっていました。
読んでいくうちに、一学きの国語で勉強した『たんぽぽのひみつ』をいくつか思い出しました。この本のわたげちゃんたちは、百二十四人きょうだいです。たんぽぽの花は、一つの花のように見えても、小さな花のあつまりで、その一つ一つにみができるということ。たんぽぽのかるくふわふわしたわた毛は、風にのって遠くにとんでいき、ねをおろし花をさかせるということです。わたしがわた毛なら、パラシュートのように風にのり、遠い外国やディズニーランドまでとんでいってさきたいです。
朝の風にのりおくれた三人のわたげちゃんたちが、どうなってしまうのかとても心ぱいでした。でもポットくんとミミズくんのおかげで、のんびりやさんはアリさんに、ねぼすけくんは犬にはこんでもらえて、ほっとしました。「どこかいい場しょが見つかるといいな」と思いました。そして、わた毛は風だけでなく、こん虫やどうぶつにもはこばれているし、人や車にくっついて遠くにいくこともあるかもしれないと思いました。さいごまでまよっていたすえっこちゃんは、ひとりぼっちになってしまい、本当にさびしかったと思います。わたしは一人っ子なので、すえっこちゃんのさびしい気もちが少し分かるような気がします。ポットくんのなかでは、ペチュニアもいっしょだからあん心しました。
わたしのつう学ろにも、みちばたにたんぽぽの花がさきます。冬のたんぽぽははだけですが、土のなかには、長いねが生きています。わたしが三年生になるころには、ねにためたえいようでまた黄色い花をさかせます。そして、たくさんのわた毛ができて、風のふくのをまつことでしょう。 |