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受賞作品 感想文部門
不思議は自分で
谷本 恵太郎
米子市立箕蚊屋小学校4年 「パンダの手には、かくされたひみつがあった!」
くもん出版 |
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ぼくは、自分の親指がどんな働きをしているかなんて考えたことがなかった。だから、人間が物をにぎるという当たり前のことが、実はすごいことなんだと、親指を動かしてみてまず思った。パンダの手の秘密を知る前に、ぼくは自分の親指の秘密を知っておどろいた。
そしてぼくは、パンダの手の秘密って何だろうと、どきどきしながら読んでいった。ぼくは、パンダがクマの仲間だなんて知らなかった。クマは物がにぎれない。パンダが物をにぎれるなら、クマとにた手を持つパンダがどうやってにぎるのかな、人間みたいな手を持っているのかなと、ぼくはわくわくした。
パンダの手には六本目の指「にせの親指」がったんだ。でも、手首の骨が大きくなっただけなのに、どうして指の役目をするんだろうと、ぼくは不思議だった。遠藤さんは死んだフェイフェイの手を調べ、その親指が実は動かないことを発見した。親指が動かないなら意味がないぞと、ぼくは残念に思った。でも、遠藤さんは二年後にホアンホアンの手を調べ、七本目の指を発見したのだ。そして七本の指をうまく使って、はさむようにして竹をにぎることをつきとめた。パンダが竹を持って食べる姿に何も疑問を感じたことはないし、パンダの手を注目して見たことが一度もないぼくは、パンダが竹をにぎるのが本当にすごいことなのか、実はよく分からなかった。でも、七本の指の動きを知り、パンダの手はなんてうまくできているんだと感心してしまった。そして、パンダは苦労しながら自分達が住む環境に手を適応させてきたんだろうなと思った。パンダが竹をにぎることはすごいことなんだと、ぼくはなっとくした。
パンダの手の秘密を知る中で、ぼくは、動物をかいぼうして体のなぞを調べる「動物学者」という人がいることも初めて知った。その仕事はいつでもできるわけではなく、何年も待たないとできない場合もある大変な仕事だ。死んでしまった動物はかいぼうされ、研究に役立つということを知ったことも、ぼくにとっては新しい発見だった。
本を何回も読んでいると、自分でなぞをとき明かそうとする遠藤さんの強い好奇心がぼくに伝わってくる。手に竹をにぎらせたじょうたいと同じにしてCTスキャンにかけてみるなんて発想がいい。パンダの手とあく手したりつつをにぎらせたりして、だれもやったことのない方法を考えて、とにかく秘密をさぐろうとするパワーがすごい。人間の手、パンダの手、ぼくにとって疑問でもなんでもなかったことが、今では不思議な秘密の答えを知ったぞと、大発見した気分でいっぱいだ。
ぼくのきょう味は今、機械の仕組みにある。冬休みには、前書きで読んだ遠藤さんと同じで、ぼくもこわれた時計を分かいし、直した。どうなっているのかと考えながら、自分の力でかい決していくのは楽しいことだった。これからも遠藤さんのように自分で不思議を見つけ、自分でどんどん調べてみたいと思った。
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