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最優秀作品紹介
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  最優秀作品紹介
小学生の部・小椋 彩加さん (倉吉市立上北条小学校5年)
5月12の日本海新聞「ここなら安心?ハヤブサつがい県警本部に営巣」を読んで
 お父さんが、こんな記事があるよと紹介してくれました。その記事を読んで多くの疑問が浮かんできました。

 まず、なぜ鳥取県警察本部のビルの上に巣を作ったのか? どういうきっかけでそれを発見したのか? ハヤブサってどんな鳥なの?

 ネットで調べてみると45日くらいでふ化するらしいとあったので、7月になって日本海新聞と警察本部広報官の田中さんに、お手紙を書きました。

 しばらくすると丁寧なお手紙が届き、いろいろ教えてくださいました。

 一、朝、出勤してみるとカラスやハトとは違う「ギャーギャー」という鳴き声、そして白色のフンがたくさん落ちていて気が付きました、いつもと何か違うって。

 二、ハヤブサは普通、崖のような所に卵を産むが、ビルが崖のようだったかも。

 三、あるテレビ局がハヤブサのひな鳥の姿を映したので、ひな鳥が生まれたことが分かった。

 四、ハヤブサの飛ぶスピードは300キロ。自動車の5倍くらいになる。

 五、飛ぶスピードが速すぎて川や池の近くの崖でないと、木や建物がじゃまをして避けきれなくてぶつかってしまう。

 このようなことを、お二人から教わりました。また、新たに米子水鳥公園、日本野鳥の会鳥取支部、松江フォーゲルパークを紹介してくださったので、新たな疑問をそれぞれ手紙に書いて出しました。

 こうして次々と学ぶことが広がってきて、ハヤブサのこと以外にも鳥に興味を持つようになりました。浜田さんが書いておられた「人に教えられたことは簡単に忘れてしまいますが、興味を持って自分で調べたことは絶対に忘れません。そうして得た知識や経験は長い人生を生きていく上で、とても大切な力になりますよ」という言葉が一番の収穫です。

中学生の部・多田 篤史さん (青翔開智中学校3年)
6月19日の日本海新聞「憲法のいま 公布70年 25条 生存権」を読んで
 「子どもの6人に1人が貧困世帯で暮らしている」。こう聞いて人はどの国の話だと想像するだろう。この記事は子どもの「貧困」について記されている。

 子どもの貧困とは、親の収入が少なく、教育が受けられないという、比較的貧しい生活を送っている子どものことだ。そして、この記事に書かれていた「子どもの貧困」とは、日本のことなのだ。18歳未満のうちの6人に1人が「貧困」なのだそうだ。

 貧困になると、何がどうなってしまうか。まず、日本は小学校、中学校は義務教育なので学校に行くことができる。しかし、教材費や給食費などの教育を受けるために必要な費用の支払いが難しい。

 また、勉強するために塾に行くといった補習教育ができなくなってしまうことも考えられる。また、その結果、学業に集中できず、進学や希望する職業をあきらめてしまう、人生に対しての充実感がなくなってしまうなどの問題も生じる可能性がある。

 新聞には、さらに「生存権」について記されていた。「生存権」とは、簡単にいうと、人間が人間らしく生きることである。具体的には人間には仕事、教育の機会が与えられていて、国家が国民にこの仕事や教育などを保障する義務が発生しているといことになる。

 そして、子どもの貧困問題は、憲法に定められている、この「生存権」を脅かすことになってしまうそうだ。このような6人に1人が貧困という現実は、誰か一人のせいではなく、解決することができない問題ではないと思う。

 例えば、これからの日本に必要な対策として教育の支援と生活の支援、保護者の就労支援、経済的支援といったようなことが挙げられている。

 教育の支援とは、補習教育を無料で提供することだ。実際、記事によると、福岡市内では貧困対策が進んでおり、学習支援員が無料で勉強を教えているという事例があるそうだ。このようなことから、行政がもっと機能することが必要だと考えられる。

 そして、経済的支援とは、一例でいうと「児童扶養手当」の支給などだ。この「児童扶養手当」とは、父または母からしか養育を受けられない子どもに、地方の自治体から支給される手当のことだ。国はこの対策を現在も実施しているので、このまま続けていくべきだと思う。

 さらに、収入が不安定であるアルバイトのような仕事をなくしていくために、正社員を増やした時の補助金をもっと増やしていくべきだ。そのために消費税を使うのであれば、人々は納得すると思うし、社会として支え合うという関係性が強まると思う。

 つまり、6人のうち5人がこの問題を他人事にせず、互いが打ち解け合えるような関係性が必要だと思うし、その貧困を国全体として考えていけるような社会であるべきだと思う。

高校生の部・石原 祥子さん (鳥取東高校1年)
5月22日の日本海新聞「オバマ氏被爆地へ原爆の是非学び、悩む米高校生」を読んで
 私はこの記事を読んで気付いたことがある。原爆投下の是非について、今まで議論するどころか、考えたことがなかったのだ。日本は世界で唯一の被爆国なので、日本で生まれ育った私には、原爆投下は非難されるべきだという考えが前提にあった。

 そこでもう一度原点に戻り、原爆投下の是非について考えた。私は、やはり原爆投下は正当化すべきではないと思う。いくら終戦を早め、数百万人の命を救ったとはいえ、推定にしか過ぎないからだ。

 また、原爆投下を正当化すると、世界中のあらゆる武器も正当化される可能性があると思うからだ。そうすると、戦争そのものも正当化されるのではないかと懸念する。

 また、原爆投下を正当化することが、核軍縮につながるとは思えない。戦争が起こった時に、核爆弾を投下したら早く戦争が終わるのにという安易な考えにつながりかねない。それではいつまでたっても核軍縮にはならない。

 そして、日本の高校生も、もっと原爆投下について議論すべきだと思う。私たちは歴史を習うだけで、出来事から何かを学ぶというところまで至っていないと思う。私たちも原爆について語り継いでいく大事な世代である。途切らせてはいけない。だからこそ、記事に出ていたアメリカ人の高校生のように、一人一人が原爆に対する意識を高め、深く考えていくことが重要である。

 私は、過去の事実、原爆投下について冷静に向き合える平和な時代に生まれたことは、この上ものなくありがたいことだと思う。私たち若い世代は国境を越えて議論を重ね、お互いの意見を非難し合うのではなく、若い世代だからつくることができるかもしれない、争いのない平和な世界の実現に向けて、これからも原爆や原爆投下の是非、戦争や平和などのことについて考えていくことが大切である。

 過去の出来事をどのように未来につなげるか、これは私たち人間が考え続けていかなければならない永遠の課題である。

  第2回 受賞者
小学生の部
【最優秀賞】 小椋彩加さん(倉吉・上北条5年)
【優秀賞】 岩井聖弥さん(鳥取・美保南6年)
渡辺宣顕さん(鳥取・瑞穂5年)
大熊和代さん(鳥取・美和6年)
【優良賞】 山本瑠菜さん(鳥取・米里6年)
森木太陽さん(鳥取・美和6年)
上野凛さん(琴浦・浦安6年)
山本歩夢さん(鳥取・米里6年)
池田朋裕さん(倉吉・明倫5年)
【優秀学校賞】 美和
中学生の部
【最優秀賞】 多田篤史さん(青翔開智3年)
【優秀賞】 田村萌衣さん(青翔開智1年)
奥田菜奈美さん(米子・加茂2年)
福山和樹さん(青翔開智1年)
【優良賞】 前田光瑠さん(鳥取・湖南学園3年)
三谷基さん(倉吉・東3年)
蔵光里緒さん(鳥取・湖南学園3年)
那和洸星さん(鳥取・湖南学園3年)
仲倉慈玄さん(北栄・北条2年)
【優秀学校賞】 青翔開智
高校生の部
【最優秀賞】 石原祥子さん(鳥取東1年)
【優秀賞】 岡田仁子さん(米子高専3年)
福田菜緒さん(米子3年)
灘真里奈さん(米子高専3年)
【優良賞】 奥村麻弥さん(鳥取東3年)
松田愛莉さん(青谷3年)
安本彩花さん(鳥取東2年)
中原魁利さん(米子3年)
沢丸陽佳さん(米子高専3年)
【優秀学校賞】 鳥取東
 
 
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