代表取締役社長
澤井 幹雄氏
成果を鳥取県に還元
−インターネット販売を中心に着実に業績を伸ばされていますね。新型コロナウイルス禍で、これまでネットでは購入されなかった方々がネットで注文されるようになりました。コロナが落ち着いてからも定着して売り上げは順調に伸びています。2020年度の売り上げは30億円超でしたが、22年度は50億円を超えました。これからは動画や交流サイト(SNS)などを利用した通販が伸びていくのではないでしょうか。売り上げはネットが8割を占め、特に若年層の顧客獲得には有効な手段だと感じています。
−来春に第4工場がオープンします。
育ったコーヒーの木をお客さまに見てもらうことが最大の目的です。寒い鳥取県でもコーヒーが栽培できるということを発信したい。収穫したコーヒー豆をお客さまがその場で焙煎(ばいせん)して飲んだりできるような体験型の施設を目指しています。コーヒーのラボ(研究室)というイメージでしょうか。境港に合うオリジナルコーヒーを生み出して、日本スタイルのコーヒーとして広めていきたい。カップなども地元の窯元と一緒に作っていけると面白いですね。まずは地元のお客さまが来て楽しんでもらえるようにしたい。
−生産地支援にも取り組んでおられます。今後の海外展開は。
生産地の村に橋を架けたり、救急箱やサッカーボール、調理用具を配ったりしています。東南アジアなどではまだまだ貧しい国も多く、学問が必要と痛感します。図書館などを建設していきたいですね。海外での販売は台湾が中心で百貨店を中心に取り扱っていただいています。香港にも販路があり、アメリカでのOEM(相手先ブランドによる生産)も目指しています。日本式のコーヒーとしてヨーロッパにも売り込んでいきたいですね。
−大山町と提携したふるさと納税業務など地域貢献に取り組まれています。
これまで培ったネット発信のノウハウを生かし、大山町のふるさと納税のサイトを通して町の魅力を全国に発信しています。地元のスタッフを採用することも地域貢献の一環と考えています。地元に育てていただいた企業なので、ネット販売などで県外から外貨を集め、鳥取県に還元するようにしたいですね。