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代表取締役社長

城内 正行氏

感動の菓子文化創造

 −うさぎ年の今年、「銘菓因幡の白うさぎ」が、発売55周年を迎えました。

 因幡の白うさぎは、当社が地元の観光土産として開発した最初の商品で、贈る人にも贈られる人にも喜んでいただける「プレミアムギフトスイーツ」だと自負しています。この機会にさらに知名度を上げようと、公式キャラクター募集や首都圏での催事出展などに取り組んできました。2021年にメルカリ社の「インディーズ土産全国デビューへの道」の投票結果で全国1位になったことも、山陰銘菓として広く知っていただくきっかけになりました。

 −「お菓子の壽城」も30周年を迎えます。

 壽城は当社の創業者、河越庄市が、米子道を利用される方のための休憩所として造りました。当初多かった団体バスが徐々に減る中、洋菓子の「KAnoZA(カノザ)」を立ち上げるなど、マイカーや地元の方にも足を運んでいただける商品構成に変えています。ここ数年はコロナ禍で厳しい状況でしたが、その間に「赤とち餅」の改良や売店の改装を行いました。より山陰の魅力が詰まったお城にしようと、宣伝も兼ねて地元の特産品を使った加工品も積極的に販売しています。

 −昨年、沖縄に新店舗「newQ(ニューキュー)」をオープンされました。

 KAnoZAで培った洋菓子の経験を生かして新たなチャレンジをしようと、那覇市の国際通りに出店しました。パイナップルスイーツ専門店として、甘みと香りの強い石垣島産のティダパインを使ったプリンやタルトなどを販売し、地元の方にも好評をいただいています。沖縄はリピーターが多く、お土産にも変化が必要です。沖縄らしさを大切にした新たな菓子文化を創造したいと思っています。

 −地域への思いと展望を。

 企業は発展すること、そして世の中に貢献すること、両方大切です。壽城が地元のランドマークとして認知され、因幡の白うさぎが現在も売り上げを伸ばしているのは、地元の皆さんに育てていただいたおかげだと感謝しています。コロナ禍の人流制限を経て、再び人と人の距離が縮まりつつある今、私たちが作り出すプレミアムギフトスイーツを通して喜びと感動を提供し、大切な人との絆をさらに深めるためのお役に立つことができればうれしいです。
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