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代表取締役社長

小西 治氏

住環境の向上に貢献

 −2025年4月から新築住宅の省エネ基準適合が義務化されます。

 国の基準では、住宅の外皮の断熱性能を示す数値(UA値)が0・87以下とされ、これは住宅性能表示制度の等級4に相当します。等級4の基準は欧米に比べて大きく後れていて、すでにゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)相当の等級5、さらにその上の等級6、7が新設され、将来的には等級4から断熱基準が引き上げられる見込みです。鳥取県でも、独自の健康省エネ住宅性能基準「NE−ST(ネスト)」を導入するなど、他県に先駆けて先進的な取り組みが行われています。

 −省エネ化への対応は。

 住宅の省エネ化とは、断熱性能を上げるだけでなく、断熱、気密、換気の三つをバランス良く取り入れ、できるだけ少ないエネルギーで温度差のない家を実現することだと考えます。私たちが扱う商材も、高断熱の資材や高効率の機器が増えていますが、正しく施工しなければ性能に見合った家は建ちません。施主さまへの省エネの丁寧な説明や的確な提案に加え、施工の講習なども積極的に行う必要があります。当社には、外皮性能と1次エネルギー消費量の計算を行う部署もあり、工務店サポートにも力を入れています。何よりも住む人のために、住環境の向上に貢献したいと考えています。

 −創業から100年余り。どう事業を継承しますか。

 当社は私で4代目ですが、長い歴史の中で成功も失敗も数多く経験し、糧としてきたからこそ、今があります。その経験をつないできたのは、人材です。22年の調査で、島根県は後継者不在の企業が全国最多、鳥取県は2位でした。地元で頑張る企業が減れば、地域も活気を失います。次世代に継承するためにも、今の時代に合った人材育成を進め、さらに魅力ある会社にしたいと感じています。

 −「米子がいな祭」に第1回から参加するなど、地域との関わりも重視しています。

 第1回はパレードに出演したと聞いています。13年から参加しているがいな万灯は、新入社員と先輩社員とのコミュニケーションにもつながっており、今年はぜひ参加したいと思っています。当社はこの地で商売を始め、長くお世話になってきました。今後もさまざまな形で地域と関わっていきたいと思います。
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