代表取締役社長
小野 淳一氏
提案営業と人材育成く
−「アフターコロナ」での取り組みとは。脱コロナでは安定販売を継続していくことが重要。そのためには顧客データに基づき、環境や状況に合わせた提案と精度を上げていかなければいけません。一昨年度は営業利益が過去最高を達成。その要因は「来店客に依存しなかった」ことが大きかったと思います。ショールームで来店客を待っているような営業ではなく、提案型営業ができる次世代の店長や管理職員育成が鍵を握ります。これが最大の急務です。
−自動車業界を取り巻く市場環境は変化。
人口減少や高齢化社会に伴い、顧客も高齢化が進んでいます。安全運転支援システム「ホンダセンシング」は近年登場の車でないと付いていません。残価型金融商品やサブスクリプションなどを上手く活用し、購入プランを設定することで、高齢者にも安心で安全なカーライフが提案できると考えています。
また、今後は電動化へシフトしていきます。テスラやBYDといった海外勢、国内ではソニーといった車メーカー以外との競争にもなります。市場には車が飽和状態。都会では車がなくても生活できる交通網が発達、カーシェアも普及しています。若者の車離れが叫ばれていますが、これは「買う」ことからの離れであり「使う」ことからは離れていないと確信しています。
−今後の取り組みは。
今年12月、米子市内に新店舗をオープンさせる予定。山陰地区のホンダブランド、シェア拡大が目的です。若い社員に新しい職場を提供しブランドの将来への起爆剤にしたいです。新しいビジネスは中古車市場。サブスクなどを推奨すると、高年式の良質な下取り車が発生します。この商品を専門で販売し、HMO(ホンダマンスリーオーナー)でレンタル。その後の新車代替えにつなげます。新規開店は未来につなぐ展望ポイントとなります。
−地域とのつながり。
子どもたちの描いた塗り絵を工事現場のフェンスに掲示したり、高齢者に対してはリフレクターの装着を呼びかける交通安全啓発活動を行っています。このほか、海岸の大規模清掃活動、SDGsパートナーシップ取得も考えています。これからもボランティア活動などを通じ、地域貢献を続けていきたいです。