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代表取締役

岡井 真希氏

心に残る儀式を演出

 −3年に及ぶコロナ禍で冠婚葬祭、特に葬儀の形に変化がみられました。

 密を避け、家族葬のスタイルが増えました。「身内で心おきなく故人を見送れた」などと感謝の声ばかりが届いていて、家族葬需要はしばらく続きそうな感じです。コロナ禍前から鳥取市国府町、琴浦町、湯梨浜町に家族葬にも対応できる小規模ホールを整備していたため、それが新しいカテゴリーのお客さまの獲得になったと思います。

 葬儀は故人とのお別れの場ですが、送り出す側のその後の生活に役立つ儀式となるよう、ご家族をしっかりサポートする“ぎしき流”を貫き、新たなニーズにも対応していきます。

 −七つ目の家族葬会館SORAE(ソラエ)が完成しました。

 兵庫県香美町香住区に6月、「家族葬会館ソラエ・香住」がオープンします。リビングダイニング、畳の間などがあり、自宅葬に近い空間を用意。香住では毎月の積み立て不要、登録のみで家族葬ができる少額の限定プランを検討中。新参なので新しい方法で挑戦するつもりです。

 −記念行事のプロデュースにも注力されています。

 七五三や成人式の衣装レンタル事業が好調で、10代の若年層会員の獲得にもつながっています。記念撮影もできる「スタジオコアラ」を展開していて、昨年末には倉吉市に2号店がオープンしました。来店時、カジュアルな家族写真をリーズナブルに撮影できるプランを提案していて、なかなかの好評です。家族が一堂に会する場を提供していくことも、私たちの大事な仕事の一つです。

 結婚式場「ヴェルージュ」、割烹(かっぽう)・海席「伊くま」で食事をすれば、お母さんの1人分が無料になる先日の「母の日キャンペーン」の反響も大きかったです。

 −地域とのつながりも大切にしておられますね。

 先代の遺志を継ぎ、「地域への恩返し」を強く意識しています。災害時にホールを避難場所などとして提供する協定を自治体、地域と締結しているほか、伊くまがある鳥取港周辺の清掃ボランティア活動もその一環です。また、コロナ禍でも雇用を維持できたことは何よりの地域貢献と自負していますが、今後も地元に信頼される企業であり続けたいと考えています。
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