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代表理事組合長

中西 広則氏

対話と連携で道開く

 −「対話と連携」を重視し、事業展開されています。

 JAは営農を軸に信用、共済、購買などの事業で成り立っています。グローバル化が進む今の時代、対話を通じて一人一人の声に耳を傾け、必要な場合は専門部署につなぐなど、横の連携による総合力で組合員の信頼に応えることが重要です。信用・共済部門の収益低下など経営環境は厳しい面もあり、支所再編などの改革に取り組んできましたが、前に進めば道は開けるはずです。笑顔とあいさつを大切に、職員の元気が伝わる組織運営を目指しています。

 −県西部の二大特産品、白ネギとブロッコリーをどう発展させていきますか。

 白ネギ栽培の歴史には、70年以上にわたる先人の努力があります。中でも鳥取県白ねぎ改良協会の存在は大きく、産地とJA、行政などが協力して振興に努めてきました。最大の課題は高齢化に伴う生産者減少です。幸い熱意ある若手生産者も多く、私たちも「白ねぎ部会青年部若葉55会」という組織を作ってサポートしているほか、技術継承や気象災害の対策にも取り組んでいます。ブロッコリーも「大山ブロッコリー」としてブランド展開しています。ただ、いずれも産地の競合が激しく、産地間で調整する仕組みも必要だと感じています。

 −次世代に農業を継承するための課題は。

 精魂込めた農産物が、生産者の努力に見合う価格で売れないという現実があります。食は命の源です。今、国が食料・農業・農村基本法を見直していますが、日本の農と食を守り「国消国産」を進めるには、市場関係者や消費者の皆さんの理解も欠かせません。一方、日吉津村の農産物直売所「アスパル」は好評で、直販部門も重要な販売戦略です。地域の農業を継承するために、行政や関係機関とも連携し、しっかり生産者を支えていきたいと思います。

 −生産者と消費者をつなぐイベントにも力を入れておられます。

 昨年秋、3年ぶりに開催した「農と食のフェスタ」は、約1万人に来場いただき、関心の高さを再認識しました。今年はぜひ、JA本支所でのイベントも復活したいと考えています。「食を通じて、未来を育てる」というスローガンの下、皆さんと一緒に地域を盛り上げていきたいと思います。
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