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代表理事

野浪 健氏

山陰の魅力伝え誘客

 −米子−ソウル便の再開決定など、インバウンド(訪日客)回復に向けた動きが本格化しています。

 私たちの使命は、インバウンドのお客さまとこの地域をつなぐことであり、直近の動きに柔軟に対応しつつ、長いスパンで誘客の仕組みを考える役割もあります。その核となる商品が、昨年販売を始めた広域周遊デジタルパス「ディスカバーアナザージャパンパス(DAJP)」です。継続的な誘客につなげるため、常に改善を加えつつ、ユーザーにとっても観光関係者にとっても使い勝手の良いアプリにしていきたいと思います。

 −地域と連携して、観光商品開発の支援や人材育成にも力を入れています。

 私たちがゼロから商品を作るのではなく、地域の熱意ある人々を支援することで、商品開発に貢献したいと考えています。インバウンドを受け入れる土壌づくりも重要で、地域の皆さんとコミュニケーションを取りながら進めていきたいと思います。

 観光人材の育成では、2021年から島根大学と連携して「山陰ツーリズム育成塾」を開講しており、本年度は鳥取短期大学でも受講者募集を始めました。これも継続的に取り組むことで、成果につながると信じています。

 −2025年大阪・関西万博をどう生かしますか。

 山陰を知ってもらうための絶好のチャンスと捉え、関西から周遊していただくためのモデルコース作りなど、さまざまな仕掛けを考えたいと思います。情報発信やプロモーションは、当機構だけでなく、中四国の他のDMO(せとうち観光推進機構、四国ツーリズム創造機構)、関西観光本部の4団体で連携して進めていきます。

 −旅行業界で経験を積み、7月1日に就任されました。

 松江、米子での勤務を経て、中四国地方を回る長い“旅”に出て、ふるさとに帰ってきました。その経験を生かして恩返しをしたいという思いもありますし、宿命だとも感じています。山陰には、島根の神話、鳥取のアドベンチャーツーリズムなど、旅の目的となり得る観光資源が十分ありますが、まだあまり知られていません。素材をしっかりと磨き上げ、発信していく作業が必要です。そのためにもまず、私たち自身が山陰の素晴らしさに自信を持つことが大事だと思います。
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