代表取締役社長

古山　英明氏

企業間の決済を支援

　−米子市を拠点に全国各地で事業展開されています。

　当社は６０年前に「米子信用販売株式会社」の社名で設立され、以来、いかにお客さまのお役に立つかという観点で独自のビジネスモデルを構築してきました。加盟店の皆さまにクレジットを中心とした多彩なサービスをワンストップで提供しているほか、ビジネスモデル特許を取得した債権ファクタリング支援システムの開発など、ＩＴ部門を持っている強みも生かして金融商品のイノベーションやサービス向上に努めています。

　−今後注力する分野は。

　企業間のクレジット決済の拡大に力を入れています。例えば、創業間もない企業は銀行からの借り入れが難しい場合もありますが、クレジット決済を活用することで、資金繰りや取引先の信用力などへの不安を軽減して営業や製品開発に専念できます。実際に急成長された例もあり、日本の起業率の低さの解消にもつながると考えています。

　また、今後は足で稼ぐだけでなく、デジタルトランスフォーメーション（ＤＸ）による効率的なマーケティングが欠かせません。その上でお客さま本位の良質なサービスを提供し、さらなる成長につなげたいと思います。人材面では女性管理職の比率が３割を超え、より高い職位への登用を進めています。

　−６０周年の取り組みは。

　６０周年を機に、長期的な企業価値の向上を目指して経営管理体制の強化を図っています。さらに、若手社員を中心としたプロジェクトチームと共に、当社のブランドやビジョンを再定義しようと議論を進めています。米子発のビジネスモデルを全国に展開するという成長ストーリーを一段と発展させるための熱のこもった取り組みです。

　−長年、地域貢献事業に積極的に取り組んでいます。 　地域貢献事業は、社員の誇りや入社の動機にもつながっており、あらためてその意義を実感しています。初期の頃から共催している全日本トライアスロン皆生大会は、ボランティアを通じて社員や家族が地域とのつながりを感じる機会になっていますし、山陰信販地域文化賞、ユネスコやあしなが育英会、日本認知症予防学会への寄付も続けています。米子に軸足を置く企業として、今後も地域との関わりを大事にしながら、共に発展していきたいと思います。