代表取締役社長
野津 健市氏
建設業で新たな挑戦
−BIMの活用に力を入れています。BIM(ビルディング インフォメーション モデリング)は、パソコン上で作成した3Dモデルにさまざまな建築情報を盛り込み、設計や施工に活用するシステム。当社では早くからBIMの活用に取り組んできました。
BIMのメリットは2次元の図面と異なり、3Dで建物の完成をイメージできる点です。BIMを正しく使い、効果を上げていくためのベストプラクティス(最善の実践)を確立し、米子市をBIMの先進都市にしたいと思っています。近年はBIMに興味を持つ学生も集まり、専門部署で活躍しています。
−PFIにも積極的です。
民間資金活用による社会資本整備(PFI)に取り組む最大の動機は、公共事業を担い、より良い物を提供することで、地域に貢献したいという思いです。西部総合事務所のPFI事業では代表企業として、快適な室内環境を実現しつつ消費エネルギーゼロを目指す「ZEB」の認定やBIMの活用に挑戦しました。
PFI事業の推進は国の方針であり避けられません。地元を一番知っているのは私たちなので、県外事業者や大手より良い物を提案・提供する気概を持って取り組みます。
−新社屋が完成しました。
社屋の建て替えは53年ぶりで、その間の技術の蓄積もあり、今できるさまざまなチャレンジをしました。一番大きな挑戦はBIMの活用ですが、他にも同種・同規模の建物の約55%のエネルギーを削減し、県内の事務所社屋で初めてZEBを見据えた先進的建物「ZEB Ready」に認定されました。空調効率や断熱効果についてBIMでシミュレーションし、ノウハウを得ることもできました。
災害時に近隣の方に開放可能な大ホールや屋上にガス発電機を整備し、今後は米子市と災害協定を結ぶ予定です。BIMに懸命に取り組む大学のゼミと連携し、学生に社屋の一部をデザインしてもらうなど思いの詰まった新社屋となりました。
−積極的に地域貢献にも取り組んでいます。
地域を盛り上げていくことは当社の発展と矛盾することではありません。ボランティア活動や祭りなど地域イベントへの参加、教育現場への講師派遣など、さまざまな形で地域と関わっていきます。