理事長
藤瀬 一臣氏
医療から地域へ貢献
−開業から今年で56年。元町病院の理念、事業内容は。「患者さま本位の質の高い医療と親切で心の通った看護を提供し、一日も早い社会復帰を願う」を理念とし、境港市で整形外科、リハビリテーション科、内科、呼吸器内科を中心に診療を行っています。
−昨年10月、新しいリハビリテーション施設が完成しました。
東京五輪で国内外のトップアスリートが使用した最新システムを多数導入した山陰最大級のリハビリテーションセンターを設立しました。アスリートがリハビリできる場として、床には体育館、玄関のトラックには陸上競技場と同じ素材を使っています。建物は、地上3階建ての吹き抜け構造で、多くをガラス張りにし、都会のホテルのロビーのような開放的な空間にしています。非日常的なものを味わっていただき、そんな中でリハビリができればというコンセプトです。
また近年、新型コロナなどによる引きこもった生活から運動機能や意欲の低下が顕著になっています。外に出ることが一つのリハビリになってくるので、地域の皆さんの積極的社会参加の場として院内に小美術館のような作品を展示できるコミュニティーサロンを作りました。サロンには地元住民や幼稚園、保育園、高校生の作品展示、若手作家の展覧会など多くの方々に利用してもらっています。リハビリテーションの傍ら、ゆっくりとくつろいでいただいております。
−理事長就任から8年になりますが、今後の目標は。
整形外科医として地域医療にまい進してきました。今後は医療から始まる地域経済の発展や雇用拡大、起業応援などさまざまな形で貢献できないかと考えています。
−地域貢献に積極的ですね。
地域社会、医療への貢献は、健康寿命の延伸▽青少年のスポーツ活動の促進▽医療を通したコミュニケーション−の三つをテーマに考えております。街を豊かにするには人々の活力が必要です。これらの活動からなる人々の交流が経済発展を生み出し、その結果が街を元気にすると考えています。私たちもその一翼を担えればと考えております。