代表取締役社長

今出　上氏

「点」から空間情報へ

　―新社屋が完成し、社名変更して２年になりました。

　社名のエスジーズは「すごい技術者集団」という意味があります。建設コンサルタントの仕事を超え、コーポレートスローガンに「つくろうわたしたちの技術であなたのまちを」と掲げました。専門技術サービス業として、最新機器を完備して環境調査や環境分析などで社会資本整備のあらゆる要求に応えています。測量設計の業界は、これまで２次元だった「点」が空間情報に変わってきました。わが社は建設デジタルトランスフォーメーション（ＤＸ）に先駆けて、情報通信技術（ＩＣＴ）チームが水陸両用ＵＡＶ搭載型グリーンレーザースキャナーなど３次元の計測データを一元化し、３次元設計（ＣＩＭ）にも積極的に取り組んでいます。時代の要請に合わせて、高水準のドローンスクールも開校しました。

　―社員教育については。

　人材育成計画を作成し、社員が３カ年の目標を立て、それに向けた資格取得や技術研修を会社がサポートしています。７月からはＢＳ（ブラザー・シスター）制度を導入しました。入社２年未満の社員が悩みや不安を抱え込まないよう、同じ年代の先輩社員が兄や姉として相談相手になっています。大事な社員のため、気軽に相談できる環境をつくり、会社に定着してもらいたいと考えています。

　―地域貢献の考えは。

　近年、地球温暖化による気候変動で台風や豪雨など自然災害が頻発し、私たちに求められる役割は確実に大きくなってきました。災害時、最初に動くのは私たちで、地域を守ることが社会的使命です。高度な専門技術を通じ、いわば地域の技術的パートナーとして、安全安心な暮らしができるまちづくりに貢献しています。継続は力なりで、会社周辺の清掃活動は１３年目になりました。白砂青松の保全活動や中海再生プロジェクトなどにも積極参加しています。

　―新社長に就任され、抱負を聞かせてください。

　７月に「とっとりＳＤＧｓ企業」に認定されました。持続可能なまちづくりの観点でＳＤＧｓに取り組んできましたが、改めて推進したい。詩人坂村真民に「念ずれば花開く」という詩があります。地域貢献を大切にし、社員も自分の花をしっかり咲かせ、物心両面で満足でき、幸せが実感できる会社を目指します。