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県本部長

尾崎 博章氏

JAとの連携強化へ

 −10月で全農との統合25周年を迎えました。

 農畜産物を各地の市場に販売したり、各JAを通じ農業資材を農家・組合員に供給するなどJAグループ内の経済事業を担っています。

 梨、スイカ、ラッキョウ、白ネギ、ブロッコリーなどどの品目でも、高い技術力を持って丁寧に作る品質の確かさが鳥取県産農畜産物の強み。ブランド確立には、市場への安定供給が求められています。この時期にどれだけの量を確保できるかなど産地情報の正確な把握に努め、各市場に伝えていくことが販売戦略上重要で、産地の信頼維持の礎になると考えています。

 −地域に果たす役割は。

 安全で新鮮な国産農畜産物を消費者にお届けすることを肝に銘じていますが、それを作る地域の生産者の収入を増やし、農業の魅力を高めていかなければなりません。生産者がいなくなると、特産も地域の文化も景観も失われてしまいます。農地を含めそれらを守っていくことが、地域を守ることになります。また、県内農業を元気な姿に維持することで、高齢化する生産者の健康、生きがいづくりなどの相乗効果が見いだせれば。

 −コロナ禍以降、PRの仕方も変化しています。

 進物用果物を中心にネット販売が増えています。各世代向けに媒体を選んでPR戦略を立てており、最近では交流サイト(SNS)も積極的に活用しています。例えば、ラッキョウの漬け方の動画配信とか、10月からは鳥取県中央家畜市場である和牛子牛の競りをユーチューブライブ配信などしています。

 −力を入れていくことは。

 JAともう一歩も二歩も近づき、一体的に事業展開していくことです。その一つがブロッコリー生産者の労力軽減による生産基盤強化、収入安定を目指す野菜広域センター(大山町)の共同運営。出荷計画の提出や選果実績がいつでも確認できるスマホ専用アプリを開発し、デジタルトランスフォーメーション(DX)も推進しています。また、県中部では物流の2024年問題に対応するため、農業資材を個人配送する物流センターをJAと立ち上げ、効率的な配送の仕組みづくりに取り組んでいます。

 このように効率化によって生まれた余力を生産振興に回し、生産量や品質の向上につなげていきたいです。
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