代表取締役社長
新田 英明氏
米子モデルを全国へ
−企業理念は。「ITの力で未来を創る。すべてはお客さまの笑顔のために」です。使う人が笑顔になる革新的なITサービスを企画、開発し、米子市から全国に広げる−。そんな未来を実現するため、当事者意識を持ち、常にお客さまの期待を超えるサービスを目指しています。時代が変化し、人口減少のさなか、単純作業はITに任せて、余った時間を、深く考え、創造するために使えるような環境づくりは、これから日本が進むべき道として重要だと考えています。
−力を入れている事業は。
デジタルを軸としたふるさと納税支援、観光促進支援、フレイル対策支援の3本柱です。ふるさと納税は、事務作業を軽減する寄付者管理システムや事務作業代行、印刷代行などを行い、全国約600の自治体にご利用いただいています。観光促進支援は、全国旅行支援のシステム開発実績を基に、汎用性が高い事務局管理システムやビッグデータを活用した観光需要予測システム開発を進めています。フレイル対策は、介護予防や健康づくりだけでなく、右肩上がりの社会保障費を抑制する上でも重要な事業で、米子市が7月に公開したフレイル予防アプリにも、チームの一員として関わっています。
−スカラ社(東京都)と経営統合から1年半。地域との関わりを重視されています。
前社長から受け継いだ「お客さま、地域、社員を大事にする会社でありたい」という信念を強く意識しています。地元企業の皆さまと交流する中で地域の課題を聞く機会も増えており、私なりにITを活用してどのように解決できるかを考えています。また、米子の人や自然の素晴らしさを感じています。東京一極集中はデメリットも多いので、地方への人の流れを増やし、首都機能の分散化や地方創生を推進すべきだと思います。
−今後の展望を。
ITを通じて社会を豊かに、生活をより良くするため、行政と企業が連携してさまざまな事業を展開する「官民共創」を実行します。米子で確立したサービスを「米子モデル」として全国発信し、デジタル先進地域として認知が高まれば、関係人口増加や人材流出防止につながり、地域の発展に貢献できます。米子をさらに盛り上げるため、地元の皆さまと一緒に考え、取り組みたいと思います。