「えぇ、なんで?」ぼくはおどろいて、思わず新聞をのぞきこんでしまった。このシュークリームは北栄町のおじいちゃんの家に遊びに行った時、よく出ていたぼくの大好きな食べ物だったからだ。
クリームのトロッとしたところも味も最高で、ガシャガシャと大きなパックを開けるのも楽しかった。ぼくは5人家族、6個入りのシュークリームだと数が合わないけれど、おばあちゃんもお父さんも「食べていいよ」と言ってくれたので、兄弟3人で1人2個食べられるのも、うれしかった。
なせ、生産終了になるのだろう?と、ぎ問に思って読み続けると、機械が古くなったのが理由らしい。「それなら機械を新しくすればいいじゃないか」と思ったけれど「そんな簡単な話じゃないよ」とお母さんが言った。プラスチックパックの容器は作るのに効率が悪いらしい。機械を変えても効率が悪いと、たくさんのりえきを見込めない、というちょっとむずかしい話だった。それならせめて、あの味を残してほしい。クリスマスの時季にシュークリームをツリーにみたてて、つみあげチョコをかけたり、星や丸のおかしでアレンジして、オリジナルのケーキを作るイベントをするのはどうだろう? 鳥取の人は大人もあの味が大好きだから、きっとみんなよろこぶはずだ。
この記事を読んで、ぼくは最後にどうしてもこのシュークリームが食べたくなった。食べられないと思うと、よけいに食べたくなるものだ。
すると数日後の広告になんとシュークリームが売られることを発見し、飛び上がるほどうれしかった。すぐお母さんにお願いして、仕事帰りにサンマートに買いに行ってもらったのだ。最後に食べたシュークリームはいつもよりおいしい気がした。もう食べれないと思うと、やっぱりさみしかった。いつか6個入りのシュークリームが食べられる時がきたら、誰よりも早く食べたいと思った
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