「あんたは大人になったら県外に行っちゃうだろうからさみしくなるね」ある日、いつものように学校から家へと車で送迎してもらっている時に祖母が私に言った言葉だ。私の家から学校まで車で結構な時間がかかるのでその間祖母とはよくたわいない話をする。その中で急に祖母から飛び出してきたこの言葉に私はうまく返事ができなかった。というのも、私はまだ将来のことについてまだぼんやりとしか考えていなかったのだ。私は今、中学3年生でちょうど進路や将来について見据える時期になってきた。現に先生との個人面談や進路の授業など将来について考える場面が去年より断然増えてきた。その中でこの記事を見つけた。
私はこの記事を読んで社会の授業でのことを思い出した。最近では、地方で育った人たちが都会の大学に進学し、そのまま都会で就職するというケースが急増していて、地方の過疎化が進んでいるというものだった。確かに私の身の回りでも都会に進学しそのままその土地で就職するケースの人が多いことに気がついた。確かに地方と都会を比べると、都会の方がいろいろと便利なのかもしれないし、人によって向き不向きがあるのかもしれないが、私はそれを少しさみしく感じた。私は自分の生まれ育った町に愛着があるし、静かで自然豊かで落ち着くここを気に入っている。古き良き家が並んだ住宅街や近所付き合いが盛んなこの感じが好きだ。だが、少子高齢化が進み、手入れが全くされていなく荒れきった空き家が増え、店も少しずつ閉店しているのが現状だ。このまま都会に人が流れ続けてしまうと、街に活気がなくなり、大好きな地元が廃れていってしまうと感じた。
都会に人が流れていってしまう原因の一つに「就職」が挙げられると考える。これは地元での就職が難しいというわけではなく学生たちは自分の住んでいる場所にどんな仕事があるのか知らないのではないかということだ。かくいう私も鳥取県でどんな仕事に就けるのか全く知らなかった。
この教材の長所だと感じたところは実際に働いている人の意見を聞けるところだ。これは、将来をぼんやりとしかイメージできていない私にとってすごくありがたいことだった。また、アナログではなくデジタルにすることによってより多くの人が気軽にこの情報たちを知ることができるのもこの教材の長所だと感じた。
将来のことを考え始めるこの時期にこの記事に出会えたことによって私は前よりずっと選択肢の範囲がグッと広がり、より明確に将来についてイメージすることができた。また、将来について考えると言っても私は今までどんな職業に就くかということしか考えていなかった。進学後どこで暮らしていくかもそれと同じくらい大切なことだと気づくことができたので、このことをこれから進路を考える時に生かしていきたいと思った。
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