|
受賞作品 感想文部門
あきらめない気持ち
前田 李莉香
八頭町立大江小学校3年 「牛をかぶったカメラマン― キーアトン兄弟の物語 ―」 光村教育図書 |
|
|
鳥の写真だけでたくさんの人々をえ顔にしたキーアトン兄弟。二人は、どんなに高い木にのぼってでも、どんなに重い牛の毛皮をかぶってでも、鳥の写真をとりつづけました。二人のとった写真からは、つらいこと、くるしいことでも自分のやりたいこと、やろうと決めたことに向かってさい後まであきらめない強い心が伝わってきました。この強い心こそ、多くの人々をえ顔にしたのだと思います。
こんな二人にくらべて、わたしはあきらめない気持ちが弱く、これまで何度かチャンスをのがしてしまったことがあります。
この前の体育の時間のことです。その日はわたしのにが手なとび箱でした。それまでか外体育で馬とびの練習をくり返し、少しずつとび方のこつが分かってきました。でも、目の前に高いとび箱が見えると、とたんに気持ちがちぢこまって、体がかたくなるのが分かりました。どうせわたしにはできないんだ、できっこないんだという気持ちが、どんどん大きくなっていきます。とび箱に向かって走ったものの、ふみ切る力も手の力も弱まり、全くとべませんでした。まわりの友だちがいくらはげましてくれても、あきらめてしまった心は、かんたんに直すことができませんでした。こんなわたしにくらべてキーアトン兄弟は、なぜここまで強い気持ちでシャッターをきりつづけることができたのでしょう。その答えは、本の中にありました。くり返し読みつづけて見つけた答えは、写真を見た人々のえ顔だということです。どんなにつらくても、だれかのえ顔がはげましてくれるからがんばれたのだと思います。
わたしのお父さんは、コンクリートのせい品を作る会社につとめています。きかいにかこまれた仕事で、毎日のようにきずを負って帰ってきます。わたしは心配で、
「どうしてきずを負うのにこの仕事をつづけるだ」
ときくと、
「きずはいたいけど、りりかが心配してくれたり、わらってくれたりするのを見ると力がわいてくるけえだ。それに、だれかの役に立っていると思うと心が少しほんわかするし、何よりそれがうれしいだが」
と言いました。おじいちゃんもおばあちゃんも、家族のみんながえ顔になってほしいから、畑で野さい作りをしたり、とれた野さいでおいしいりょう理を作ったりしていると言っていました。
わたしは、この本から、あきらめずにやりとげるためのエネルギーは、いろいろな人のえ顔だということを学びました。たくさんの人のえ顔パワーをもらい、自分のやりたいこと、やろうと決めたことに向かってつき進んでいきたいと思いました。にげないで立ち向かう強い心をもっともっと大きくしていきたいです。とび箱からもにげないで、がんばってみようと思います。
|
<< 受賞者のみなさん一覧へ
|