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受賞作品 感想文部門
「スタンレーの大活やく」
石山日陽里
八頭町立安部小学校3年
「ぺちゃんこスタンレー」(あすなろ書房) |
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わたしは、「ぺちゃんこスタンレー」という題を見たときに、「えっ、本当にぺちゃんこになったの。どうして」と思いました。手がぺちゃんこになったら、荷物も持てません。それにぺちゃんこの足では、歩くこともできません。「ちゃんとランドセルをせおって、学校に行けるかな」など、わたしには、こまることばかりが思いうかびました。
読み始めるとすぐに、スタンレーが、ぶあつくて重たい板にふまれてぺちゃんこになったことが分かりました。ふつう、そんな板にふまれたら、あざができたり、けがをしたり、ほねがおれたりすると思います。それなのにスタンレーは、けがをしないで、ぺちゃんこになっただけなんて、本当にありえないことです。
しかも、スタンレーは、かぎのかかったドアのすきまをするっと通るというわざをしました。わたしは、ぺちゃんこになったら、こまることばかりを思いうかべていたけれど、べんりなこともあるんだなあと思いました。ほかにも、どんないいことがあったのかな、と本を読み進めるのが楽しみになりました。
わたしが一番ドキドキしたのは、スタンレーが、遠くに引っこした友だちのところに、ゆうびんでとどけてもらう場面です。お父さんが持ってきた大きなふうとうが、スタンレーにぴったりだったのはよかったけれど、「スタンレーはこわくないのかな、安全に行けるかな」とわたしは、心配になりました。それに「もしとどけ先がまちがったら」などと悪いことを考えてしまったけれど、スタンレーはちっとも心配をしていませんでした。わたしは、「スタンレーはゆう気があってすごいな」と思いました。そして、「わたしもゆうびんで旅をしてみたいな」と、ゆう気がわいてきました。もちろん、ちょっとこわいですけど…。
ほかにも、「すごいなあ」と思った場面があります。それは、びじゅつ館の場面です。びじゅつ館の人がどろぼうでこまっていることを聞いたスタンレーは、いいことを思いついて、館長さんに言いました。お母さんにも言いました。けれども、どんなことをするのかは、書いてなかったので、わたしは、わくわくしながら読み進めました。それは、スタンレーが羊かいの女の子の絵になって、見はるという作せんでした。
いよいよ、どろぼうが来ました。スタンレーは、ドキドキしながらもゆう気を出してけいび員をよんで、どろぼうは見事につかまりました。「これでみんなも安心だな」と思いました。
さい後に、弟が空気を入れて、スタンレーは元通りになりました。わたしは、もっともっと、ぺちゃんこのままで活やくしてほしかったです。でも、スタンレーがいやになったんだから仕方がないです。スタンレー、こわいこともゆう気をもってかい決して、すごかったよ。ゆう気をくれて、ありがとう。
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