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受賞作品 感想文部門
挑戦、守りたいという気持ちを大切に
山住 和心さん
琴浦町立浦安小学校6年
「わたしは樹木のお医者さん」(くもん出版)
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「樹木のお医者さん」という題名を見つけた時、どんな仕事をしているのかなぁ、「木々の声を聞き取ります」私にもそんなことができたらいいなと思いながら、本を読み始めました。
私の学校は、校庭をぐるっと囲むように桜の木があります。四月になるとピンク色の花が満開に咲き、春が来たことを知らせてくれます。それは、私の毎年の楽しみです。児童玄関には大きなシュロが八本。前庭には、松や椿などたくさんの木、中庭には藤だなやイチョウがあります。桜だけでなく、たくさんの木々が、季節の変化を伝えてくれます。この本を読むまでは、そんな環境はあたりまえにある物だと思っていました。逆に、木が学校から全く無くなり、建物だけになってしまったら、とてもつまらないものになってしまうのだろうなと想像しました。そんな大切な樹木が病気になった時に必要なのが、樹木のお医者さんだったのです。
樹木は具合が悪くても、言葉で伝えることはができません。木には寿命があるのかといえば、その木の環境を適切に整えて管理すればいくらでも長生きできることは弘前公園のソメイヨシノの木によってわかったそうです。樹木医の仕事は、直接治療するだけでなく、ものを言わない木の思いやその木を取り巻く人々の思いに寄りそって、正しい判断やアドバイスをしていくことだとわかりました。
私の地域には長年続いた逢束踊りという伝統芸能があります。私は、逢束踊りを小学一年生からやっています。長い間この踊りが残されてきたのは、地域みんなの願いや思いが強いから続いてきたと参加して思いました。伝統芸能を長く続けることと、樹木が長く生きることは似ているような気がします。ともに生きたい。守りたいという思いの強さが私たちの生活にそのものを受け継いでいく、残していく力になるのだと思いました。
私の夢は、保育士になることです。相手が木であることと人間との差はあるけれど、著者の石井さんのような気持ちを持って仕事をしたいと思いました。気は離さない。そして、子ども達もうまく話すことができないけれどその様子を知って、うまく関われる人、アドバイスできる仕事ができたらと思いました。
樹木一つ一つには個性があります。その個性を知るためには、たくさんの木と出会って、実際にふれ合うことが必要。この言葉は、二学期に人権学習で学んだことと同じだと思いました。人と木の接し方はいっしょなのかもしれない。将来、保育士として子ども達に接したとき、そして中学生になった時に、まず自分から相手を知っていこう、物事に挑戦してみようという気持ちを忘れずに行動していきたいです。
そして、この本を読んで地域の願いで残されているものを守り続けたいと思う気持ちと人だけではなく植物や生き物のいのちを大切にしていきたいと思いました。
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