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受賞作品 感想文部門
『マリと子犬の物語』を読んで
濱田 梨花
米子市立弓ヶ浜小学校3年 「マリと子犬の物語」汐文社 |
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「ガシャガシャーン」
その大きな音にわたしは、おもわず
「きゃあー。」
とさけんでお母さんの手をにぎりしめました。わたしが「マリと子犬の物語」に出会ったのは、えい画からでした。三年生になり、初めて本を読みあの時のことがいろいろと頭に思いうかびました。
二〇〇四年におきた中えつ地しんの時、わたしは四才でした。だから、よくわからないけれど、本を読んで本当にあった話におどろくことばかりでした。
マリが山古し村におきざりにされた時、おかしいと思いました。マリは犬だけど家族の一員。それなのにヘリコプターにのせてもらえないなんて、わたしは、なみだがとまりませんでした。
わたしの家にも、りゅうという犬がいます。りゅうをおいて、一人ヘリコプターにのることなど、考えただけでもつらいことです。
でも、マリはとても強く、食べる物やねる場所もない中、一生けん命子犬を育てていました。それは、マリがお母さんだからです。
また、マリがじしんの時、足をけがしながらもおじいちゃんとあやを助けようとしたり、たて物の下じきになり生きる事をあきらめかけていたおじいちゃんにまほうのつえを持って来てゆう気をあたえたりしたすがたは、本当にすごいと思いました。そんなマリを心配してさがしに行った子どもたちのすがたにおじいちゃんが
「あきらめちゃいかん、くじけずしんじる事の大切さを教えてもらった。」
と言った事が、すごくうれしく思いました。
わたしの家にはおばあちゃんがいます。ずっと前から足がふ自由で、つえがないと歩けません。いつもおじいちゃんが、おばあちゃんの足となり、何をするのも、どこに行くのもいっしょでした。でもおじいちゃんは、二年前に病気でなくなりました。その時、わたしはおばあちゃんが一人になり大丈夫かな、さみしくないかな、と心配しました。するとそう式でお兄ちゃんが、
「おじいちゃん、おばあちゃんの事は、ぼくやりか、みんなでまもってあげるよ。だから心配しなくてもいいよ。」とやくそくしました。だから、わたしも、これからはおばあちゃんの足になってあげようと思いました。わたしは、おじいちゃんみたいなことは出来ません。けれど、いっしょに買い物に行ったり、重い物を運んだりと、わたしに出来る事をしてあげています。
わたしは、マリと子犬を通して家族の大切さや、大切な物をまもる強さとゆう気、感動をもらいました。家族みんなでいられることが、一番の幸せだと教えてもらいました。
「ワン。」
とりゅうの鳴き声が聞こえてきました。あまえんぼうのりゅうもいつかマリみたいな強いお母さんになってくれるかな。
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