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受賞作品 感想文部門
命の大切さにふれて
平尾 真結子
鳥取市立津ノ井小学校5年
「犬たちをおくる日」金の星社 |
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私は犬が大好きで、近所の犬を見ると、すごくかわいくて、飼い主の笑顔を見るといつか飼ってみたいと思います。今までに読んだ犬をテーマにした本は、飼い主もおたがいのことをすごく大切に思っていることがよくわかって感動したり、心が温かくなる本ばかりでした。でもこの本は、表紙の犬の表情がすごく悲しそうで、どきっとさせられました。
この本を読んで、人間の無責任な行動でこんなにたくさんの動物の命が失われていると知って、悲しくなったし、腹立たしい気持ちになりました。
まず、プロローグでショックを受けました。子犬とひきかえにお金がほしいという三人の男の子の気持ちが信じられなかっし、お金がほしければ犬をつかまえればいいと教える大人を間ちがっていると思いました。動物の命をこんなに軽く見ているのだから、人の命も同じように見ているのかなと思ったら、同じ人間として悲しくて、この先どんな社会になるのかこわくなりました。
昨年、こうてい疫や鳥インフルエンザにかかった牛やニワトリだけでなく、周りの牛やニワトリもたくさん殺されたニュースを思い出しました。人間なら絶対そんなことはしないのにと思いました。「処分」という言葉が使われることが多いので、初めは殺してしまうとは思いませんでした。
この本の中で、渡辺さんが言われた「命を預かることは、命を幸せにすることだ」という文章を読んだ時、お母さんの言葉を思い出しました。
「動物を飼う時は、家族が一人増えると思って、最後まで責任を持たないといけないよ」
動物も病気をするし、子どもも産む。いつかは死んでしまうことも考えたら、見た目のかわいさだけではない、大変なことがたくさんあるんだと改めて思いました。私は渡辺さんの言葉をずっと忘れずにいたいと思います。人間の勝手な行動で、不幸になる動物がいなくなる社会、人間・動物に関係なく、命が同等にあつかわれる社会になってほしいです。
愛護センターで働く人達は、一匹でも多くの動物を救いたいという思いで働いておられるのに、実際にはなかなか改善しないし、救う、殺すことの正反対の役割があるから、本当に大変な仕事だと思いました。センターの人の動物を愛する心が早く社会全体に伝わってほしいと思います。
悲しい話が多かったけど、交通事故にあった子犬をセンターに連れて来た男の子の話に少しホッとしました。私だったら、見すごしてしまう気がして、はずかしくなりました。みんながこんな優しい心を持っていたら不幸な動物も減るだろうな。
死んでいく命四千頭。救える命百十数命。これは人間の勝手な行動が原因だと思ったら、動物を飼う、飼わないに関係なく、人間は自分達の問題だと早く気づく必要があるなと思います。
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